オーブンに閉じ込められ作業員焼死、会社に7億円の支払い命令
ニューヨーク(CNNMoney) 米ロサンゼルス郡の地区検察は12日、カリフォルニア州の食品工場でオーブンに閉じ込められた作業員が焼死した事故について、重罪で起訴された食品会社などが600万ドル(約7億円)を支払うことで和解が成立したと発表した。
死亡したホセ・メレナさん(当時62)は2012年10月、同州サンタフェスプリングスにあるバンブルビー・フーズの食品工場で、マグロの殺菌に使う全長約10メートルのシリンダー形オーブンの中に入って作業をしていた。
ところが同僚がそのことに気付かないまま、6トン分のマグロを載せたカートをオーブンに入れ、扉を閉めてスイッチを点火。庫内の温度は130度以上に達した。重度のやけどを負ったメレナさんの遺体は同僚に発見された。
検察は、同社と従業員2人を重罪で起訴していたが、「故意に労働安全規定に違反」したと認める内容の和解が成立したという。
和解条件として、作業員が中に入って清掃しなくても済むよう、バンブルビー・フーズは300万ドルを投じて古くなったオーブンを交換することを命じられた。150万ドルは遺族への賠償金に充てられ、残る150万ドルは罰金として支払われる。
起訴された従業員2人については、工場の操業責任者が1万1400ドルの罰金と320時間の社会奉仕活動、当時の安全管理責任者が1万9000ドルの罰金と30日の社会奉仕活動を命じられた。