カーター氏「追加ヘリ送っていれば」、イランの人質救出失敗
(CNN) 米国のカーター元大統領は23日までに、在任時代に自ら承認し、失敗に終わったイラン・テヘランの米大使館人質事件の救出作戦に関連し、「ヘリコプターをもう1機送っていれば、人質を助け出せただろう」との考えを示した。
脳にがんが見付かったことを明かした20日の記者会見で述べた。在任時代、異なる対応策を講じれば良かったと判断する問題を問われ、人質救出作戦に言及。「ヘリをもう1機派遣すれば人質を確保し、(大統領の)再選も果たしていただろう」と述べた。
米大使館占拠事件は1979年、イラン・イスラム革命に伴って発生し、外交官ら計66人が人質となった。カーター氏は「イーグルクロー」と称する救出作戦を承認したが、出動したヘリ1機がイランの砂漠地帯で米軍輸送機と衝突するなどして目的が達成出来なかった。衝突では兵士8人が死亡していた。
この作戦失敗が、カーター氏の再選を阻んだ主因とも受け止められている。米大使館の人質は、大統領選でカーター氏を破ったレーガン元大統領が就任後に解放されていた。