海岸にセイウチ25頭の死骸、牙がないものも アラスカ
(CNN) 米アラスカ州北西部の海岸で、牙を抜き取られるなどしたセイウチ25頭の死骸が見つかり、司法当局や野生生物保護当局が捜査に乗り出した。
連邦検察の23日の発表によると、死骸はアラスカ北西部リズバーン岬の北極海に面した海岸で16日に見つかり、当局が2日後に捜査を開始した。牙がない死骸のほか、子どものセイウチの死骸もあったという。
アラスカのセイウチ猟は全面的に禁じられているわけではない。同地の先住民はセイウチを食用とし、牙や骨や皮を工芸品や船などに使うこともある。
しかし牙を売る目的で大量に殺すのは事情が異なる。セイウチの牙にはゾウの牙と同じ成分が含まれることから高値で違法取引される。このため太平洋に生息するセイウチは、海洋哺乳類保護法の保護対象に指定されている。
2013年にはアラスカ在住の男がセイウチの牙などの売買や輸送にかかわったとして野生生物保護法違反の罪に問われ、禁錮6カ月を言い渡された。