米特殊部隊員、ビンラディン容疑者の遺体写真をひそかに保管
ワシントン(CNN) 国際テロ組織アルカイダの指導者オサマ・ビンラディン容疑者の殺害作戦に参加した米海軍の特殊部隊員が、同容疑者の遺体写真を最近まで隠し持っていたことが分かった。米ニュースサイト「ジ・インターセプト」が19日に伝えた。
同サイトによると、遺体が写った写真を保管していたのはマシュー・ビソネット隊員。機密資料を不法に所持していた罪に問われる可能性があったが、検察側との司法取引により、写真データの入ったハードディスク(コンピューターの外部記憶装置)を捜査当局に提出。これと引き換えに起訴は見送られたという。
CNNは海軍当局に事実確認を求めたが、回答は得られていない。
ビソネット隊員の弁護士は記事の内容について尋ねたCNNに対して詳しいコメントを避けた。ただこれに先立ち、この件に関する当局の捜査は昨年8月に完了したと述べていた。
連邦当局は2011年にビンラディン容疑者の殺害作戦を実施したが、テロリストらを刺激する恐れがあるとして、遺体の写真は公開しない方針を貫いてきた。
ビソネット隊員は特殊部隊の一員として作戦に参加。現場で撃った銃弾がビンラディン容疑者に命中した可能性もある。12年には「マーク・オーウェン」というペンネームを使い、作戦の経緯を詳しく書いた異例の回想録「No Easy Day(邦題・アメリカ最強の特殊戦闘部隊が『国家の敵』を倒すまで)」を出して話題を呼んだ。