10代の若者全員にうつの検査を 米専門委が勧告
(CNN) 米予防医療サービス専門委員会(USPSTF)は8日の米内科学会誌で、小児科医や家庭医などのかかりつけ医に対し、10代の若者を対象に定期的なうつの検査を実施するよう勧告した。うつの治療を必要とする若者と接触できる態勢を確立するよう医師らに求めている。
USPSTFは12~18歳の青少年について、全員に検査を受けさせる必要性を裏付ける根拠があると判断した。12歳未満の子どもについては、どんな検査や治療に効果があるか判断できる材料がそろわなかったとして、全員を対象とする検査の勧告は見送った。
うつを巡っては2009年に出された勧告で、青少年についても成人についても、患者が適切な治療やフォローアップを受けられる支援態勢が整っている場合のみ、医師がうつの検査を行うことを勧告するとしていた。
しかし今回の勧告では、それでは不十分だと指摘。そうした制度がなければ整備して、全員に検査を受けさせる必要があるとした。
かかりつけ医が具体的にどのような態勢を整備すべきかについて、USPSTFでは言及していない。USPSTFの委員でバージニアコモンウェルス大学准教授のアレックス・クリスト医師は、診療所で精神衛生の専門家の診察が受けられるようにすることや、うつの可能性のある患者を他の診療所に紹介するなどの対応を挙げる。