脳むしばむアメーバで1人死亡、急流施設から大量に検出 米
(CNN) 米疾病対策センター(CDC)はこのほど、米ノースカロライナ州シャーロット近郊にある人工急流施設、国立ホワイトウォーター・センターの園内から、脳をむしばむ病原性アメーバ「ネグレリア・フォーレリ」が非常に高い濃度で検出されたことを明らかにした。先月にはこの施設を利用した女性がアメーバに感染して死亡する事態が起きていた。
CDCによると、前出の園内の急流コースで採取した11のサンプル全てからネグレリア・フォーレリが検出され、複数のサンプルが「環境試料としてはこれまでに見たことのないレベル」の濃度に達していた。近くを流れるカトーバ川のサンプルは、土手の堆積物1件を除いて全て陰性の結果が出た。
CDCの感染症対策専門家によると、アメーバがこれほどの濃度まで繁殖したのは、水に混じった大量の泥や岩石の破片が、消毒に使う薬剤や紫外線の効果を打ち消していたためとみられる。
オハイオ州のローレン・サイツさん(18)は先月、同センターを訪れて急流下りを楽しんだ後、ネグレリア・フォーレリによる原発性アメーバ性脳髄膜炎(PAM)を発症。同19日に死亡した。乗っていたラフトが転覆した際、鼻から感染したとみられている。