トランプ夫人の演説に盗用疑惑 8年前のオバマ夫人と同じ表現
一方ミシェル夫人は当時、オバマ氏と自分がともに教えられてきた価値観として、全く同じ内容をほぼ同じ表現で紹介していた。次世代の子どもたちに知ってほしい限界の話も、到達できる「高さ」の限界とした部分、自分の夢が「どこまで届くか」とした部分以外は一字一句同じだった。
メラニア夫人はこの日、演説を控えたNBCテレビとのインタビューで「原稿は一度読み返しただけ。できるだけ助けを借りずに自分で書いたので」と話していた。
トランプ陣営の演説原稿に詳しい運動員によると、メラニア夫人の演説には複数の有力顧問がかかわり、原稿を編集したり、修正を提案して助言したりしたという。
ミシェル夫人の演説との類似点が指摘された後、トランプ陣営の広報担当顧問は声明で「メラニア夫人の素晴らしい演説を書くにあたり、ライターのチームは夫人の半生からヒントを得たり、彼女自身の考えを一部に反映させたりした」と述べたうえで、演説を「大成功」と評価した。盗用疑惑への言及はなかった。
疑惑はツイッターなどで指摘された。最初に気付いた1人とみられる男性はオバマ大統領のファンで、「自分が到達できる限界」の一節を聞いた時に「おかしい」と思い、ミシェル夫人の演説を検索したという。この男性が2つの演説を並べて比較したツイートは、1万6000回もリツイート(再投稿)された。