トランプ氏、ライアン下院議長支持を表明 姿勢一転
ワシントン(CNN) 米大統領選の共和党候補、ドナルド・トランプ氏は5日、同党のポール・ライアン下院議長を支持すると表明した。トランプ氏は今週、9日に行われる下院予備選でのライアン氏を支持する姿勢を示していなかったが、両者の不和が高まるなか、党内の亀裂を修復するために今回の動きに至ったとみられる。
トランプ氏は、ウィスコンシン州グリーンベイで行われた集会でライアン氏への支持を表明。「今後もわれわれの間には合意できない点が出てくるだろう。だが友人として意見を異にするのであって、勝利のために協力するのをやめるつもりはない。特に重要なのは本当の変化を起こすために協力することだ」と述べた。そのうえで、「米国を再び偉大にする」という共通の目的のためにライアン氏を支持すると言明した。
トランプ氏はまた、やはり今週初めに支持を留保していたアリゾナ州選出のジョン・マケイン上院議員とニューハンプシャー州選出のケリー・アヨッテ上院議員についても、上院予備選での支持を表明した。
ただ、ライアン氏がトランプ氏からの支持を受けることに前向きかは不明だ。ライアン氏は今週、ウィスコンシン州のラジオ番組で再三にわたり、自分が求めているのは選挙区の有権者の支持だけだと述べていた。
トランプ氏は2日、米紙ワシントン・ポストとのインタビューで、ライアン氏への支持について明言を避けていた。戦死した米兵の遺族をトランプ氏が批判したことが既に議論の的となっており、党内の懸念が高まっていた。