航空会社元幹部、中国軍の密輸関与で逮捕 米国
香港(CNNMoney) 米連邦政府の司法当局は8月31日、中国の国連代表部の武官らから荷物を受け取り、中国行きの旅客機に密かに隠して運ばせていた中国の航空会社の元幹部を逮捕、訴追したと発表した。
勤務していた中国の航空会社名に触れなかったが、米紙ウォールストリート・ジャーナルはフラッグキャリアーの中国国際航空と伝えた。元幹部の女性被告(46)はニューヨークの中国総領事館の複数の館員からも荷物を受け取っていた。これらの荷物の中身は不明。
被告は見返りに、外交官専用の免税店で購入された酒類や電子製品などをもらっていた他、自宅で自由契約制に基づく中国政府の仕事も請け負っていたとされる。
ニューヨーク東部地区担当の検察当局は声明で、職権を悪用した荷物の機内への持ち込みはニューヨークのケネディ国際空港で続けられていたと述べた。昨年8月の初回の逮捕後も密輸を続けていたという。
被告は以前、ケネディ空港で搭乗手続きを担当、その後、ニュージャージー州のニューアーク国際空港では勤め先の航空会社の総責任者となっていた。
被告は密輸、司法妨害や情報通信詐欺の罪に問われている。
中国や中国人が絡む密輸事件は米国内で最近目立っており、今年6月には米フロリダ州の裁判所で、ジェット戦闘機のエンジンとドローン(小型無人機)を中国に運ぼうとした女性に有罪判決が下されていた。