小型機の事故で訓練生死亡、故意に墜落させたと当局 米
(CNN) 米コネティカット州イーストハートフォードの市街地で起きた小型機の墜落について、地元警察などは12日、同機に搭乗していた訓練生が故意に引き起こしたものだと発表した。墜落現場が民間機や軍用機のエンジンを製造する業者の建物付近だったことから、テロ行為とする見方が広がっていた。
当該の軽飛行機「パイパーPA34」は11日午後、イーストハートフォードの大通りに墜落。搭乗していた訓練生が死亡した。同乗者の飛行教官は重体になりながらも一命をとりとめた。捜査状況に詳しい当局者によると、同教官は捜査関係者に対し、墜落前にコックピット内で訓練生と口論になったと話しているという。
当局者はこの訓練生について、家族に不満を抱いていたようだと説明。またパイロットになるよう強制されていると語ってもいたという。墜落に関して、米連邦捜査局(FBI)、国家運輸安全委員会(NTSB)、米連邦航空局(FAA)などが捜査に当たっている。
訓練生が身分証明書類に住所として記載していたイリノイ州オーランドヒルズの市長と警察幹部は12日に会見を開き、訓練生が学生ビザを保有したヨルダン国籍の男性だと明らかにした。同警察は墜落事故の捜査には加わっていないが、訓練生の自殺という見地から調べを進めているという。
墜落した機体にはフライトレコーダーやビデオといった装置は搭載されておらず、飛行教官の証言を裏付ける直接の証拠はない。ただ当初の聞き取り調査をもとに、当局は同教官の説明には真実性があると判断。訓練生が故意に機体を墜落させたと結論した。