トランプ氏、過去に不適切な身体接触か 女性2人が米紙に証言
ワシントン(CNN) 米紙ニューヨーク・タイムズは12日、米大統領選の共和党候補ドナルド・トランプ氏から過去に不適切な身体接触を受けたとする女性2人の証言を伝えた。一方、トランプ陣営は証言内容をすべて否定している。
同紙によれば、被害を訴えているのはジェシカ・リーズさんとレイチェル・クルックスさん。
リーズさんは30年以上前、38歳だったときにトランプ氏と同じ航空便に乗り、同氏の隣に座ったという。離陸後45分ほど経過した際、トランプ氏が肘掛けを上げ、リーズさんの方に近づき体をまさぐり始めた。胸をつかみ、スカートの中に手を入れようとしたという。
リーズさんはタイムズ紙に、「彼はタコみたいで、あらゆる場所に手を伸ばしてきた」と証言している。
一方、クルックスさんは2005年、米マンハッタンにあるトランプタワー内の不動産投資会社で受付係していた22歳のとき、トランプ氏にキスをされたという。エレベーターの外でトランプ氏に出会い自己紹介をした後、握手をしたが、トランプ氏はクルックスさんを放そうとせず、ほおにキスし始め、さらに唇に直接キスをしたという。
クルックスさんはタイムズ紙に「あれは本当に不適切だった」「トランプ氏は私の立場が低いのでこうした行為に及ぶことができると考えたのではと感じ、非常に動揺した」と述べている。
トランプ陣営は声明を出し、証言内容をすべて否定。報道は政治的な動機に基づいたものだとしている。
トランプ氏をめぐっては、米紙ワシントン・ポストが7日、過去のテレビ番組のビデオを入手。トランプ氏がこの中で、女性を侮辱するような性的発言をしているのが発覚していた。