トランプ氏「足かせ取れた」 共和党指導部と全面対決の構え
ワシントン(CNN) 米大統領選の共和党候補ドナルド・トランプ氏は12日までに、短文投稿サイトのツイッターで、共和党のライアン下院議長らに対する大量の批判を投稿した。ライアン氏が自身を実質的に切り捨てたことを批判したほか、トランプ陣営の選挙活動を苦境に陥れているとして同党の指導部を非難した。
こうした「メルトダウン」は、この時期の大統領候補によるものとしては前例がない。
トランプ氏はこの中で、「足かせが取れたのは本当に素晴らしい。今の私は好きなように米国のために闘うことができる」と主張。共和党内での全面対決の可能性を示唆した。こうした戦いが現実のものとなれば、トランプ氏の支持者と残りの共和党員が対決する図式になり、連邦議会での同党の優位が脅かされる恐れもある。
トランプ氏はまた、ライアン氏は「極めて弱腰で」「役に立たない」と指摘した。ライアン氏は前日の電話会議で、下院の共和党議員らに対し、今後はトランプ氏を擁護せず同氏のために選挙戦を展開することもないとの意向を明らかにしていた。
トランプ氏はこの電話会議について、ライアン氏の忠誠心に欠ける姿勢に共和党議員らが激怒したと主張。「第2回討論会では(すべての世論調査で)圧勝しているにもかかわらず、ライアン氏らの支援がゼロの状況ではうまくやるのは難しい」とツイートした。
トランプ氏はまた、自身への支持を撤回した共和党の重鎮、マケイン上院議員についても「口が悪い」などと批判した。「忠誠心が足りない」共和党員は民主党候補のヒラリー・クリントン前国務長官よりも「はるかに難しい」相手だとしている。