トランプ氏、雇用対策の組織新設へ 議長に対中強硬派
ニューヨーク(CNNMoney) トランプ次期米大統領は21日、外国への雇用機会の大量な流出を阻止する戦略構築に当たる「国家通商会議(NTC)」をホワイトハウス内に新設する方針を明らかにした。
米国の製造業を再び偉大にするという大統領選中の公約実現に向けた措置。議長には、大統領選でトランプ氏の経済政策を助言してきた経済学者ピーター・ナバロ氏を充てる予定。同氏はトランプ氏同様、中国の経済政策を指弾する主張を繰り返してきた。
選挙戦中には「問題なのは貿易ではなく、貿易上の悪い取引」と強調。製造拠点の中国への移転を許してきた米国の背景要因を追ったドキュメンタリーフィルムも制作し、「米国を防衛し、家族を守ることに支援を。中国製品を買うな」とも呼び掛けていた。中国の軍事力を前面に出した路線が世界に与える意味合いを探った著作もある。
トランプ氏の大統領選では、著名投資家のウィルバー・ロス次期商務長官と共に経済政策の詳細の作成を主導。両氏は9月には「中国は世界で最大の貿易の詐欺師」ともこき下ろしていた。