トランプ氏娘婿のクシュナー氏、次期政権の上級顧問に就任へ
(CNN) 米国のトランプ次期大統領が長女イバンカさんの夫、ジャレッド・クシュナー氏(35)を上級顧問に指名する見通しとなった。政権移行チームの幹部が9日、CNNに語った。
クシュナー氏は実業家として知られ、大統領選でトランプ陣営の戦略立案を担当するなど大きな役割を果たした。政権移行への準備でも、財界の有力者や外国政府向けの窓口になるなど強い影響力を発揮している。
クシュナー氏の弁護士がCNNに語ったところによると、同氏は政府の倫理規定に触れないよう、現在最高経営責任者(CEO)を務める出版社をはじめ複数の企業で経営の一線から退き、さらに「相当な数」の資産を売却する意向とされる。
また移行チームの代表者が報道陣に語ったところによれば、同氏が上級顧問としての報酬を受け取る予定はないという。
クシュナー氏指名の情報を受けて、下院司法委員会の民主党議員らはただちに声明を発表。公職者が親族を政府機関の職に起用することを禁じている連邦法に違反する可能性があるとして、司法省と政府倫理局(OGE)に調査を求めた。
これに対してクシュナー氏の弁護士は、ホワイトハウスでの職はこの法律の適用範囲外だと主張。同氏の指名にあたってはOGEとも密接に連絡を取って助言を受けた、と強調した。
クシュナー氏とイバンカさんは最近、首都ワシントン市内の転居先を決めたばかり。イバンカさんは公式のポストに就かず、「大統領の娘」という立場にとどまる見通しだが、ホワイトハウス内に自分のオフィスを持つかどうかは決まっていないという。