トランプ米大統領、TPP離脱の大統領令に署名
ワシントン(CNN) トランプ米大統領は23日、環太平洋連携協定(TPP)から正式に離脱する大統領令に署名した。「米国第一」を掲げるトランプ氏の保護主義的な政策が本格的に始動する。
TPPはオバマ前政権が交渉を推進していた12カ国の自由貿易協定だが、米議会による批准の見通しが立たず、発効には至っていない。トランプ氏はTPPが米国の製造業や労働者に悪影響を及ぼすと主張し、離脱を表明していた。
トランプ政権は20日の発足後、報道陣との対立や全米各地の大規模な抗議デモに揺れた週末を経て、本格的な政策転換に踏み出した形だ。
トランプ氏は選挙戦で、伝統的に民主党が強かった労働者層を巻き込むことに成功し、支持を拡大した。23日は大統領令に署名した数時間後、労組指導者や労働者らと会談。これとは別に財界の要人らとも会合の場を設けた。
TPP離脱をめぐっては、労組からの支持を失いたくない民主党議員や自由貿易を提唱してきた共和党議員らがそれぞれどんな反応を示すかも注目される。