米国務省の900人余、トランプ氏の入国制限反対の署名
(CNN) トランプ米大統領がイスラム教徒が多数派の中東・アフリカ7カ国からの入国を一時禁止する大統領令を打ち出した問題で、米国務省の900人を超える外交官が大統領令に反対する署名を行い、同省高官に提出したことが2日までにわかった。
この問題に詳しい複数の同省当局者が明らかにした。CNNは先に、署名に添えられる文書草案が省内に出回っていると最初に報じていた。
文書は、新たな移民政策は米国を安全にしないばかりか、テロ攻撃阻止の努力も損なうと主張。大統領令は連邦政府職員として順守を誓約した米国や憲法の核心的な価値に反しているとし、テロと戦う地域や世界の重要な同盟国やパートナー国の政府との関係を即座に損ねかねないと警告した。
これに対し米ホワイトハウスのスパイサー報道官は定例会見で、署名した連邦政府職員は政権の方針に従うか、退職するかだと述べた。
今回の署名運動は、政府の外交政策に対し職員が報復を恐れず率直に異論を示せる省内の「ディセント・チャンネル」制度を使って行われた。ベトナム戦争中の1960年代に設けられたもので、当時の国務省指導部が同戦争に関する異なった省内の見方を把握するのが狙いだった。