トランプ氏に影響力行使の意図、コミー氏が「確信」 情報筋
ワシントン(CNN) トランプ米政権とロシアとの関係を捜査していた米連邦捜査局(FBI)の長官をトランプ大統領が解任した件で、解任されたジェームズ・コミー氏はトランプ大統領について「ロシア疑惑」に対する判断に影響力を行使しようとしていたと考えていることが22日までに分かった。コミー氏に近い情報筋が明らかにした。ただこうした影響力の行使が司法妨害に相当するかどうかは議論の余地がある。
同情報筋は、司法妨害にはそうしようとする意図を持つことが必要だが、意図を証明することは難しいとも付け加えた。
米上院の情報委員会によれば、コミー氏は公聴会で証言を行う。日程は、戦没者記念日にあたる5月29日の後となる見通し。
公聴会では、コミー氏が、トランプ大統領がFBIの捜査について介入しようとしたと考えているかどうかが質疑の中心となりそうだ。
トランプ大統領は先週の記者会見で、コミー氏に対して捜査を終了するよう要請したことはないと否定していた。
司法省は、ロシア疑惑に関する捜査について、FBI元長官のロバート・マラー氏を、捜査の指揮を執る特別検察官に任命した。トランプ大統領は、特別検察官の任命について、「魔女狩り」と反発を示している。
情報筋によれば、コミー氏は当初、コミュニケーションを取る中で、トランプ大統領やホワイトハウスに対し、何が適切か伝えることができると考えていたという。コミー氏はまた、解任前はトランプ大統領の意図について何の結論にも達していなかった。しかし、大統領とやり取りする中で、コミー氏はすぐに、新しい大統領が通常の手順を踏まないことに気が付いたという。
米紙ニューヨーク・タイムズの報道によれば、政権側との複数回のやり取りの後、コミー氏は、適切な手続きについての境界線を明確にすべきだと感じるようになったという。