セッションズ司法長官、大統領と軋轢か 辞意表明の報道も
ワシントン(CNN) トランプ米大統領の腹心とされていたセッションズ司法長官が数週間前からトランプ氏と激しい言い争いを繰り返し、辞任を示唆するまでに至っていたことが7日までに分かった。セッションズ氏に近い情報筋がCNNに語った。
政権高官の1人によると、セッションズ氏は最近、トランプ氏の意向次第では辞任をいとわないと発言する場面もあったという。
セッションズ氏は昨年の大統領選でトランプ氏をいち早く支持し、同氏の陣営を支え続けた人物。だがロシアによる大統領選介入疑惑をめぐり、セッションズ氏自身が駐米ロシア大使と接触していたと指摘されたことを受けて、今年3月にこの疑惑の捜査から身を引くことを決めた。
CNNは、トランプ氏がこの決断に不満を示したと伝えていた。ロシアの介入疑惑はその後さらに拡大し、先月、マラー元FBI(連邦捜査局)長官が特別検察官に任命された。
一方、セッションズ氏や司法省当局者のほうには、トランプ氏のツイートやコメントが問題をさらに大きくしたとの不満があるとされる。
セッションズ氏が辞任を示唆していたとのニュースは、ABCニュースが6日、最初に報じた。
ホワイトハウスのスパイサー報道官は同日午後の会見で、セッションズ氏はトランプ氏の信任を得ているかと問われ、「その件については大統領と話していない」と答えた。
ホワイトハウス当局者も同日夜の時点で明言を避け、政権発足直後に大統領補佐官のフリン氏が辞任した時のような事態は避けたいと語った。当時の上級顧問、コンウェイ氏はそのわずか数時間前、「大統領はフリン氏を信頼している」と公言していた。
司法省の報道官はCNNの取材に対し、セッションズ氏が辞任する予定はないと語った。