中国人研究生拉致の容疑者が出廷、支援集会参加の写真も 米
イリノイ州アーバナ(CNN) 米イリノイ大学アーバナ・シャンペーン校で中国人研究生が行方不明となった事件をめぐり、先ごろ逮捕された容疑者が3日出廷した。容疑者の男は逮捕前日、被害者と家族への支援を訴える集会に出ていたことが、会場の写真で明らかになった。
中国出身のチャン・インインさん(26)は6月9日の午後、大学キャンパスで車の助手席に乗り込んだのを最後に行方が分からなくなった。警察は同30日、この車の持ち主とされるブレント・クリステンセン容疑者を拉致容疑で逮捕した。
チャンさんは依然として行方不明だが、捜査当局はすでに亡くなったとの見方を示している。
クリステンセン容疑者は3日、罪状認否のために出廷したが、法廷ではほとんど口を開かず、拉致罪を認めるかどうかの答弁をしなかった。
イリノイ大学では6月29日、チャンさんと家族を支援する学生や教員らが集会を開いた。CNNが撮影した会場の写真の片隅に、クリステンセン容疑者が黒っぽいTシャツを着て立つ姿が写っていた。大学警察は3日までに、写真の男が同容疑者本人だと断定した。
捜査当局は先月半ば以降、クリステンセン容疑者を監視していた。同容疑者がだれかにチャンさんを拉致、監禁していると話している音声テープを当局が入手し、これが逮捕の決め手になったとみられる。
同容疑者の携帯電話には、インターネット上の「誘拐入門」などと題したフォーラムに出入りした形跡が残っていたという。