トランプ氏、「CNN」に殴りかかる ツイッターへ加工動画投稿
ニューヨーク(CNNMoney) 米国のトランプ大統領は2日、自身のツイッターのアカウントに、顔がCNNのロゴになっている男性を床に倒して殴りつける動画を投稿した。大統領就任前、プロレスのイベントに参加した際の映像を加工したものとみられる。
CNNをはじめとするメディアへの過激発言が相次いでいるトランプ氏だが、メディアに対する暴力を容認するとも受け取れる今回の投稿には多くの反発が寄せられている。
問題の動画は、米大統領の公式ツイッターもリツイートした。同アカウントとトランプ氏個人のアカウントにはそれぞれ1900万人、3300万人のフォロワーがいる。
動画の再生時間は28秒。プロレスの場外乱闘の場面で、顔がCNNのロゴに加工されている男性をトランプ氏がいきなりラリアットで押し倒し、複数回殴りつけた後で悠然と立ち去るという内容だ。攻撃の様子が繰り返し流れた後、「詐欺ニュース・ネットワーク」の頭文字をとった「FNN」のロゴが画面上に現れる。
トランプ氏は1日、CNNを「詐欺ニュース」と呼んで非難していた。
一部のユーザーはツイッターの運営会社に対し、動画が「不快な行為」を禁じる同社の規約に違反するとして通報したが、ツイッター側は違反には当たらないとの見解を示した。
CNNは動画の投稿を受けて声明を発表。「悲しい日だ。米国の大統領が記者に対する暴力を推奨するとは」とつづった。同局で政治アナリストを務めるカール・バーンスタイン氏は2日に出演した番組の中で「CNNだけでなく、報道の自由への否定だ」「非常に不愉快。笑って済ませられるものではまったくない」と強調した。