トランプ氏、対ロ制裁強化法案に署名 自らの権限も制限
ワシントン(CNN) 米国のトランプ大統領は2日、ロシアに対する制裁強化と、自らが制裁を緩和できる権限の制限を盛り込んだ法案に署名し、成立させた。
同法に基づいて、議会には新たに、大統領による対ロシア制裁解除を阻止できる拒否権が与えられた。
ホワイトハウスは同法について、「明らかな違憲条項」が多数含まれていると述べ、「外国政府の承認に関する大統領の憲法上の権限をなくそうとする意図がある」と批判した。
トランプ大統領は法案に署名したものの、同法には「重大な欠陥」があるとする声明を発表、「同法によって米国民のために良い協定を結ぶことが難しくなり、中国とロシアと北朝鮮を互いに一層近づけることになる」と主張している。
今回の法案はロシアを標的としたエネルギー、防衛分野の制裁のほか、イランと北朝鮮に対する新たな制裁も盛り込んだ。
法案は上下両院を賛成多数で通過。大統領による拒否権の行使は困難になっていた。