O・J・シンプソン元選手が仮釈放、強盗事件で服役
(CNN) 2007年の強盗事件で服役していた米プロフットボールリーグ(NFL)の元スター選手、O・J・シンプソン受刑者が1日未明、ネバダ州の刑務所から仮釈放された。
州矯正当局の報道官によると、元選手の出所は報道陣を避けるため、午前零時すぎの時間帯に設定された。出迎えた友人1人が元選手を引き取った。
報道官が「戻って来ないように」と声を掛けると、元選手は「そのつもりはない」と答えた。その表情は明るく、出所を喜んでいる様子だった。ただ写真を撮られないよう、うつむいて静かに門を出たという。
同報道官によれば、元選手は事前に持ち物の点検を受け、書類と3~4個の箱を持って立ち去った。箱の中にはホットプレートや衣類、シャワー用の履物などが入っていた。
保護観察官から仮釈放中の出頭先や免許取得の方法などについての説明も受けていたという。
複数の関係者がCNNに語ったところによると、元選手はしばらく同州ラスベガス郊外の高級住宅地で友人らと同居するが、いずれはフロリダ州へ移る予定とされる。元選手の4人の子どものうち2人はフロリダに住んでいる。
仮釈放中は過度の飲酒や犯罪歴のある人物との交流、銃や薬物の所持が禁止される。
元選手は現役時代の活躍で殿堂入りも果たしたものの、元妻と友人を殺害した疑いをかけられ、全米が注目した裁判で1995年に無罪判決を言い渡された。07年の強盗事件で翌年、最長33年の禁錮刑を言い渡されたが、今年7月にネバダ州の更生保護委員会で仮釈放が決まっていた。