米マスメディア業界の大物2人、セクハラ告発で停職
ニューヨーク(CNN) 米ニューヨーク・タイムズ紙の大物記者とCBSテレビの著名司会者が、女性からのセクハラの訴えを受けて相次いで職務停止に追い込まれていたことが22日までに分かった。同国の映画界や政界を揺るがしているセクハラ告発の動きが、新聞やテレビといったマスコミ業界にも飛び火した格好だ。
ニューヨーク・タイムズは20日、ホワイトハウス担当記者としての活躍が注目を集めてきたグレン・スラッシュ氏(50)の停職処分を発表した。
政治情報サイト「VOX」が同日、同氏が周囲の若い女性ジャーナリストらにセクハラ行為を繰り返してきたと報じた。
記事を執筆した女性記者自身を含む4人が、意に反して体を触られたりキスされたりしたと訴えている。酒に酔った同氏から性的接触を迫られたこともあったという。
ニューヨーク・タイムズのディーン・バケット編集主幹は同日、スタッフにあてたメールで、記事に書かれた内容は同紙の従業員にあるまじき行為だと述べ、徹底調査が完了するまでの間、スラッシュ氏を停職処分とする方針を示した。
同紙のマーク・トンプソン最高経営責任者(CEO)もメールを通し、いかなるセクハラの告発も深刻に受け止めることを約束。被害を受けた従業員は申し出るよう呼び掛けた。
スラッシュ氏は昨年、政治ニュースサイト「ポリティコ」から同紙に移り、女性記者のマギー・ハーバーマン氏と共同でトランプ政権の重要なニュースを伝えてきた。