北朝鮮との武力衝突に「どんどん近づく」 米大統領補佐官
(CNN) 米国のマクマスター大統領補佐官(国家安全保障担当)は2日、北朝鮮との戦争が始まる可能性は「日増しに増大している」との見方を示した。
カリフォルニア州で開かれた国防フォーラムで、北朝鮮が11月28日に大陸間弾道ミサイル(ICBM)を発射したことにより戦争の可能性が高まったかという質問に答えた。
マクマスター氏は北朝鮮を「米国にとって最大の差し迫った脅威」と位置付け、「この問題を解決できるかどうか、我々は今レースの最中だ」と語った。
同氏は一方で、トランプ米大統領は引き続き朝鮮半島の完全な非核化を目指していると述べ、非軍事的な対応策もあるとしたうえで、その一例が中国による経済制裁の強化だと指摘。中国は北朝鮮の経済に対し、絶大な影響力を持っていると強調した。
「武力紛争以外の道もあるが、これはレースだ」と語り、「残された時間はあまりない」と危機感を示した。
中国に対しては「我が国やほかのだれかのためでなく、中国自体の国益のために行動することを求めている」として、北朝鮮への石油輸出を全面的に停止するよう改めて要求。「燃料なしでミサイルは発射できない」と語り、トランプ大統領も同氏自身も全面禁輸を「現時点で適切な措置」だと考えていると述べた。
同時に、北朝鮮の金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長は格段に厳しい制裁を科さない限り、行動を改める可能性が極めて低いとの見方を示した。
軍事的選択肢については、北朝鮮が韓国の首都ソウルを狙って通常兵器を配備していることから「リスクは避けられない」との認識を示す一方、北朝鮮の動きを受けて米国と日本、韓国の同盟関係は「かつてないほど強まっている」と語った。