NRA幹部、銃乱射生き延びた高校生らを批判 「嘘つき」で「気迫がない」
(CNN) 全米ライフル協会(NRA)の幹部でロックミュージシャンでもあるテッド・ニュージェント氏は1日までに、保守系のラジオ番組でインタビューに答え、フロリダ州の高校銃乱射事件で生き残った生徒たちを「嘘つき」で「思考が混乱し」、「気迫がない」などと厳しく批判した。
2月14日にフロリダ州マージョリー・ストーンマン・ダグラス高校で起きた銃乱射事件では17人が死亡。生き残った生徒らはその後、銃規制を求める大規模なデモ行進を主催し、自ら演説に立つなどの活動を行っていた。
ニュージェント氏はラジオ番組でこれらの生徒らを「嘘つき」と断じ、「嘘つきたちが沈黙し、問題解決のための真の方策が導入されるよう神に祈らなくてはならない。それこそが子どもたちの命を救うことにつながる」と述べた。
さらに生徒たちを指して「こんなことをいうのはつらいが、裏付けがあるので反論の余地はない。彼らには気迫というものが欠けている」などと語った。
銃規制を訴える活動を展開する生徒たちに対しては、保守系のコメンテーターや政府当局者などを中心に辛辣(しんらつ)な言葉を浴びせる動きが広がっていた。トランプ大統領の熱心な支持者として知られるニュージェント氏もこれに加わった形だ。
同氏のコメントはNRAの擁護にも及び、「NRAを構成する数多くの米国の家族は、自らの権利を守るため声を上げる。銃を持ち、携帯することは神から与えられ、憲法でも保障されたわれわれの権利なのだ」と強調した。
生存者の生徒たちの何人かは、ニュージェント氏のコメントを批判する投稿をソーシャルメディア上に寄せた。その中には同氏に対し、弱い者いじめをする幼児のようだと指摘するものや、はっきりとした謝罪を求める内容のものが含まれていた。