米軍機で相次ぐ墜落死亡事故、「危機」指摘の声も
ワシントン(CNN) 米軍でこのところ、ヘリコプターなどが戦闘中以外に墜落した事故での死者が相次ぎ、連邦議会では軍の即応態勢に懸念を示す声が上がっている。
米軍では先月、フロリダ州沖で起きた墜落事故で海軍機のパイロット2人が死亡し、イラクでのヘリ墜落で兵士7人が死亡した。
また今月3日にはカリフォルニア州で海兵隊のヘリが墜落して乗員4人、4日にネバダ州での空軍戦闘機墜落でパイロット1人、6日夜にケンタッキー州での陸軍ヘリ墜落で兵士2人と、先週だけで計7人の死者が出た。
下院軍事委員会のソーンベリー委員長は7日夜、「軍の即応態勢は危機的状況にある」との声明を発表。「国防総省にとって、軍用機の安全確保とパイロットの十分な訓練にまさる優先事項はない」と強調した。
トランプ大統領は先月、「米史上最大規模」をうたった国防予算を承認した。しかし一方で4日に突然、メキシコ国境へ最大4000人の州兵を投入する方針を表明した。
国防総省の報道官は5日、「即応態勢が最優先であることに変わりはない」と述べた。しかし議会では野党・民主党の議員らを中心に、国境警備に資金を投入すればそれだけ即応態勢の立て直しにかけられる予算が減るとの批判が強まっている。