事故機の女性操縦士、冷静な対応に賞賛 海軍の元パイロット
(CNN) 米サウスウエスト航空の旅客機で飛行中に左エンジンが破損し、乗客1人が死亡した事故で、大混乱の中で始終冷静に対応した女性操縦士に賞賛が集まっている。
この事故に関連して、同機が緊急着陸するまでの間、操縦士が管制塔と交わしたやり取りが公開された。操縦士はこの中で、負傷者がいるので救急隊を待機させてほしいと要請。機体の出火について尋ねられると、「出火はしていないが、機体の一部がなくなった。穴が空いて誰かが外へ出たと言っている」と報告している。
管制官は戸惑った様子で「穴が空いて誰かが外へ出た?」と聞き返し、「とにかく対応する」と応じて、空港の閉鎖に備えるよう他の便に指示した。
機内は酸素マスクが降下し、吹き飛んだ窓から吸い出されかけた女性乗客を他の乗客が助けようとするなど大混乱に陥っていた。しかし操縦士は始終落ち着いた様子だった。
この操縦士は、米海軍の元パイロット、タミー・シュルツ氏と判明した。シュルツ氏は1985年に海軍に入隊し、海軍初の女性戦闘機パイロットの1人として、カリフォルニア州の基地に所属していた。
同機に乗り合わせた乗客は、シュルツ氏を「鋼鉄の神経の持ち主」と称賛する。同機が無事着陸すると、シュルツ氏はコックピットを出て、乗客全員とハグを交わしていたという。