米軍に「宇宙軍」新設を、トランプ大統領が意欲
ワシントン(CNN) 米国のトランプ大統領は1日、ホワイトハウスで行った演説で、宇宙空間での戦闘を担う「宇宙軍」を創設したい意向を改めて表明した。
米軍に新しく宇宙軍を設置する構想を巡っては、一部の議員が支持する一方、国防総省は懐疑的な姿勢を示している。
トランプ大統領は、米軍の最高司令官として行った陸軍フットボールチームの表彰式で、「あなた方は米軍の5軍、すなわち陸軍、海軍、海兵隊、空軍、沿岸警備隊に所属する。そして我々は、6番目となる宇宙軍について検討している」と語った。
さらに、「まだ聞いたことはないかもしれないが、ここで言っておく。我々は宇宙において、軍事的にも他の理由でも、非常に増大しつつある。そこで宇宙軍について真剣に検討している」と強調した。
トランプ大統領は3月にカリフォルニア州で行った演説でも、「宇宙は陸、空、海と同じように戦場の領域だ」「我々は宇宙軍をもつことになるかもしれない」と述べていた。
宇宙軍の構想について、米下院軍事サービス戦略部隊小委員会議長を務めるマイク・ロジャース議員(共和党)は支持を表明。「ロシアと中国は宇宙空間能力において我々をしのぎつつあり、我々は宇宙での任務のみに専念する専門部隊を必要としている。未来の戦争は宇宙が戦場になる。我が国の国家安全保障のために、我々は常に警戒を怠らず、他国よりも先を行かなければならない」と強調した。
下院では昨年、ロジャース議員らの提案をもとに提出された法案の中で、海兵隊の枠組みの中に宇宙隊を設置する計画が盛り込まれた。しかしこの計画は上院議員や国防総省指導部の反対に遭い、国防予算には盛り込まれなかった。