米中学校、卒業祝いに「防弾盾」 銃乱射事件の多発受け
(CNN) 米ペンシルベニア州チャッズフォードにある中学校で13〜14歳の8年生15人らの卒業祝いにバックパックなどに入れられる「防弾盾」がこのほど贈呈された。米国内の学校で多発する銃乱射事件を踏まえた贈り物となっている。
刃物も通しにくい盾の重さは約20オンス(約567グラム)で、価格は通常150ドル(約1万6500円)相当とみられる。同校の教職員25人にも同様に贈られた。
チャッズフォードのカトリック系の「セントコルネリウス学校」に今回、盾を贈ったのは同校近くに本拠がある軍事関連や運動用装備品などを手掛ける企業。同社の最高経営責任者(CEO)は自らの子どもを同校に通わせているという。
同CEOによると、セントコルネリウス学校の校長が生徒や教職員を銃犯罪から守る軽量な盾の製造を依頼。1年かけて、法執行機関要員が通常着用する防弾着衣より防御性能がより高い盾を完成させたとしている。
「生徒たちは格好良い盾と考えている半面、自分たちの校内で銃犯罪が起こりかねない現実にも気付かざるを得なかった」とも指摘した。
学校での銃乱射事件の多発を受け、米国内の州や教育行政各区などでは独自の対策を講じるのが目立っている。フロリダ州の知事は一部教師の武装化を認め、ペンシルベニア州では教師に小型模型の木製バットを供与する教育行政区も出ている。