父母を呼んで泣く声、不法移民の子らの収容施設で録音か 米
(CNN) トランプ米政権の方針により、メキシコ国境から不法入国を試みた大人が全員訴追され、親子が引き離されている問題で、国境沿いの施設に収容された子どもたちの声を録音したというテープが公開されて波紋を呼んでいる。
テープは非営利の米調査報道機関、プロパブリカが18日に公開した。匿名の人物が先週、米税関・国境警備局(CBP)の収容施設内で録音して人権派弁護士に渡し、この弁護士がプロパブリカに提供したという。ただしCNNは現時点で、テープの出典や内容を独自に確認できていない。
テープ冒頭では子どもがスペイン語で「お父さんが呼び止められたらいやだな」「送り帰されたらいやだな」とささやいている。
複数の子どもたちが泣きじゃくり、「パパ」「ママ」と叫ぶ声が聞こえる。大人がその声を「指揮者のいないオーケストラ」にたとえている。「泣くな」とさとす男性の声も入っていた。
録音した人物によると、子どもたちは4~10歳前後とみられ、収容されてからまだ24時間もたっていない状態だったとみられる。職員らがおやつやおもちゃで慰めようとしたが、子どもたちは泣き止まなかったという。
おばに電話してほしいと訴えている少女もいた。少女は母親から、おばが引き取りに来てくれると聞かされていた。
プロパブリカは少女の持っていた電話番号からおばに連絡を取った。しかしおば自身が9歳の娘とともに滞在資格を申請中で、救済できる立場ではないとの返事だった。