逮捕時の罰則は「コイントスで」の冗談、警官2人を処分 米
アトランタ(CNN) 米ジョージア州アトランタ郊外にあるローズウェルの警察は15日までに、速度違反で車の女性運転手を逮捕した際、警官2人がコイントスで罰則内容を決める冗談を交わすような形跡があったとして2人に休職処分を科した。
ただ、コイントスの結果が最終的な逮捕決定につながったようなふしは見られないという。
同警察の責任者は声明で内部調査の開始を発表。法執行機関の要員が逮捕のような重大事項の決定の手続きを矮小化(わいしょうか)することはおぞましい行為と述べた。
一連の経緯は警官2人が体に装着するビデオカメラの分析で判明。被害者の女性は今年4月7日、出勤途中に速度違反をとがめられ停車命令を受けていた。規定速度を時速35マイル(約56キロ)以上超える運転をしていたとされるが、警官は速度の計測器を持たずあくまで推定速度を根拠にしていた。
ビデオ映像には、警官2人がさまざまな罰則内容を話し合う声が収録されていた。最初のやりとりでは1人が無謀運転での逮捕の判断を示していた。2人はこの後、インターネット上のコイントスのアプリに言及し、「表か裏か」との言葉もあった。
アプリを使った際、コインが落下した音も記録され、「裏だね」「そうだね。それで釈放?」との会話が続き、1人が「23」と答えていた。23はローズウェル警察の行動規定で逮捕を意味する。
逮捕された女性は、コイントスで収監を決めるのは重大な怠慢行為などと批判。女性はCNNの取材に、拘置所に1日入れられたとも説明した。地元のCNN系列局「WSB」によると、女性に対する容疑罪名は取り下げられたという。