トランプ氏、弁護士と女性問題で会話　ＣＮＮが音声記録入手

（ＣＮＮ） トランプ米大統領が大統領選前に、同氏と不倫関係にあったと主張する元モデルによる体験談の出版権を買い取る方策について、当時の個人弁護士のマイケル・コーエン氏と話していた音声記録をＣＮＮが入手し、独占放送した。

この会話は１６年９月に録音された。米連邦捜査局（ＦＢＩ）が今年、コーエン氏の自宅などを捜索した際に音声記録を押収していた。ＣＮＮはコーエン氏の弁護士を通してこれを入手した。

元モデルのカレン・マクドゥーガルさんは約１０年前、トランプ氏と１０カ月にわたって関係を持ったとされる。タブロイド誌「ナショナル・エンクワイアラー」の発行元、アメリカン・メディア社との間でその体験談を出版する契約を結び、１５万ドル（約１７００万円）を受け取っていたが、実際には出版に至らなかった。

音声記録によると、コーエン氏はトランプ氏に対し、アメリカン・メディアから出版権を買い取る資金繰りのために新会社を設立する計画を説明している。この件は通常の事務的な会話の中で取り上げられていて、はっきり聞き取れない部分もある。

話題がいったんそれた後、再び資金繰りの話が出ると、トランプ氏は「何の資金繰りだ」と尋ねた。コーエン氏は「支払いが必要だ」と答え、トランプ氏は「キャッシュで払う」という言葉を口にしたが、その前後は聞き取れない。コーエン氏が「いやいや」と否定する声も入っている。

トランプ氏は当時、自身の女性問題が表ざたになるのを防ぐ方策について、リアルタイムで把握していたことがうかがえる。

コーエン氏はかつてトランプ氏に絶対的な忠誠を誓っていたが、最近になって捜査当局への協力姿勢を明確にしている。