ワシントン(CNN) ロシアによる米大統領選介入疑惑を捜査するマラー特別検察官のチームが、米国に渡航してきたロシアのオリガルヒ(新興財閥)から事情聴取していることが5日までに分かった。捜査に詳しい複数の情報筋が明かした。こうした聴取は異例。
捜査チームは少なくとも1人のオリガルヒが米ニューヨークの空港にプライベートジェットで到着した際、引き止めて電子機器を調べたという。
事情に詳しい筋によれば、2人目のオリガルヒも最近、米国に渡航した際に引き止められた。ただ、取り調べを受けたかどうかは不明。
マラー氏側はさらに、3人目のオリガルヒに対しても任意での文書提出や事情聴取を非公式に求めたという。
捜査員はいずれの場合も、富裕なロシア人がトランプ米大統領による選挙戦や就任式に違法に献金していなかったか調べている。
捜査員がロシアのオリガルヒに関心を寄せていることはこれまで報じられてこなかった。ロシアから米大統領選に資金が流れた可能性について、マラー氏側が捜査を強化していることがうかがえる。
情報筋によれば、法的な権限で入手が容易な文書などをマラー氏側が既に手に入れた可能性もある。捜査は「リスト」を吟味する段階に入り、米国に入国するロシア人や、その任意の捜査協力からどのような情報を入手できるか見極める構えだという。
選挙資金関連法では、外国人による米国の選挙陣営への献金を禁じている。