山火事で積雲も発生、特異な気象で消火難航 米カリフォルニア州
米カリフォルニア州レディング(CNN) 米カリフォルニア州北部で続く大規模な山火事の影響で、巨大なキノコ雲の発生や様々な方向から吹く突風など特異な気象が形成され、延焼の方向を予測するのが難しくなっている。
当局の30日夕刻の発表によると、同州シャスタ郡では今も19人の安否が確認できていない。風向きの変化や乾燥した天候、急な斜面にあおられて、火災はさらに延焼を続けている。
カリフォルニア州森林消防当局によると、1週間前に発生した火災では、これまでに9万8724エーカー(約4万ヘクタール)が焼失。火勢を食い止めることができたのは20%にとどまっている。
この火災で少なくとも建物966棟が破壊され、被害はカリフォルニア州で起きた山火事の中でも記録的な規模となった。同州で大きな被害を出した山火事の多くは、2015年以降に集中している。
地元消防局の幹部は、「今後はさらに破壊的で、もっと規模の大きい火災が、これまでの歴史にはなかったようなペースで発生するだろう」と予測する。
大規模な山火事の影響で積雲も発生し、キノコ型の雲が遠方からも観測された。
積雲は地面が太陽の熱で暖められて暖気が上昇し、冷気と交じり合って雲ができる現象。山火事が発生すると暖気が急激に上昇して樹木などの植物の水分が蒸発し、上空の冷気の湿度が高まって火災積雲が発生する。