トランプ氏、カバノー新判事に謝罪 承認過程での性的暴行疑惑で
ワシントン(CNN) 米国のトランプ大統領は8日、自らが連邦最高裁判事に指名していたブレット・カバノー氏の就任にあたり、同氏とその家族が承認までの過程で「極めてひどい苦痛と苦悩に耐えなくてはならなかった」として同氏への謝罪を表明した。
ホワイトハウスで行われた就任の式典で述べた。カバノー氏をめぐっては高校時代の性的暴行疑惑が浮上し、調査のために上院での採決が1週間延期されていた。
トランプ大統領は「我々の国のために仕えようと進み出た人物に対しては、公正かつ品位のある評価がなされるべきだ。虚偽と欺瞞(ぎまん)に基づいた政治宣伝や個人攻撃を仕掛けるべきではない」「カバノー氏の家族に起きたことは、公正さや良識、法の適正な手続きといった概念にことごとく反している」と主張した。
そのうえで、米国では男性も女性も「罪が立証されない限りは、いかなる時も無罪とみなされなくてはならない」と語った。
カバノー氏の疑惑をめぐっては米連邦捜査局(FBI)が捜査を行った結果、性的暴行のいかなる裏付けも取れなかったと報じられていた。ただ民主党議員からは捜査が不十分だとの批判の声が上がっている。
式典でのスピーチに臨んだカバノー氏は、承認の過程について「試練だった」としつつ「それでも自分が変わることはなかった。裁判官としての取り組み方はこれまでと同じだ」と述べ、「独立し」、「偏りのない」判事になると強調した。