電子たばこ用リキッドにED治療薬の成分、米FDAが不使用勧告
(CNN) 米食品医薬品局(FDA)は11日、市販の電子たばこ用リキッドにED治療薬の成分が含まれている製品が見つかったとして、特に男性はこうした製品を買ったり使ったりしないよう勧告した。
ED治療薬の成分が検出されたのは、ヘローシグ・エレクトロニック・テクノロジー(本社・上海)が販売する「HellCig E-リキッド」のうち、「E-シアリス」と「E-リモナバン」の2種類。検査の結果、バイアグラなど男性用ED治療薬の主成分であるタダラフィルとシルデナフィルが含まれていることが分かった。
こうした処方薬の成分を市販のE-リキッド製品に使うことは認められておらず、違法販売に当たるとFDAは指摘。ラベルへの記載や適切な警告表示もないことから、EDや高血圧、糖尿病、高コレステロール、心疾患などの症状をもつ人が、知らずにニトログリセリンなどの処方薬と併用すると、血圧が危険なレベルにまで低下することがあるとしている。
これまでのところ、健康被害などの報告は入っていないものの、こうした製品を使っている場合は直ちに使用を中止するよう、FDAは消費者に呼びかけている。
FDAは10月の時点でヘローシグに警告の書簡を送り、「FDA認可製品」と偽って米国で製品を販売する行為は違法だと指摘していた。再三にわたって製品のリコールを求めたが、同社は応じなかったという。