ドナー提供の心臓を降ろし忘れ、旅客機が空港に引き返す 米
(CNN) 米サウスウエスト航空は15日までに、同機の旅客機がドナーから提供された心臓を目的地の空港で降ろし忘れる出来事があり、離陸後に空港に引き返すことを余儀なくされたと明らかにした。
心臓を載せた旅客機はシアトル・タコマ国際空港に9日に到着。当局者によると、同空港で降ろす予定だった。だが、サウスウエスト航空が「命にかかわる貨物」が機内に残っていることに気付いたのは、同機が次の目的地のダラスに向けて出発した後だった。
同航空は「心臓が指定の時間内に確実に配送されるようシアトルに戻る決定を下した」と説明している。
臓器提供を手配した非営利団体シエラドナーサービスによると、心臓に損傷はなく、時間通りに送り先に届いた。
この臓器は弁の移植用に提供されたもので、将来の手術に使われる可能性がある。相手を指定して提供されたわけではないという。心臓弁は移植前に処理が必要ですぐには使用されない。
シエラドナーサービスの責任者モニカ・ジョンソン氏は、提供者の家族は説明を受けたと強調。「愛する家族の心臓弁が届いて治療に使われる見通しとなり、ほっとしていた」と明らかにした。
CNN系列局のKTXLによると、提供された組織は貨物室内の温度調整された箱で運ぶ。心臓全体を移植する場合であれば、専門チームを乗せたチャーター機で輸送していたはずだという。