トランプ米大統領夫妻、イラクを予告なし訪問　駐留米軍を激励

（ＣＮＮ） 米国のトランプ大統領とメラニア夫人が２６日、予告なしにイラクを訪問し、首都バグダッド西部にある空軍基地で駐留米軍を激励した。

トランプ大統領は、外国の紛争に米国が介入することへの疑念を改めて示し、「もし彼らが我々に戦闘をさせたいのであれば、その対価も払わなければならない」と強調した。

トランプ大統領は３時間ほど基地に滞在し、クリスマスの装飾に彩られた食堂で兵士たちと一緒に写真を撮ったり、サインの求めに応じたりして過ごし、その後１００人あまりの兵士らを前に演説した。

トランプ大統領は先に、国防担当高官らの反対を押し切って、アフガニスタン駐留米軍の撤収計画に着手することや、シリア駐留米軍の完全撤収を命じている。

しかしこの日の演説では、イラク駐留米軍を撤収させる計画はないと言明し、シリアに関する今後の作戦にはイラクの基地が利用できるとの見方を示した。イラクには約５０００人が駐留している。

写真特集：トランプ大統領がイラクを電撃訪問

ただ、米国が国外の紛争に深く介入する時代は終わりつつあるとトランプ大統領は述べ、「米国が世界の警察であり続けることはできない」「我々は世界中に展開している。ほとんどの人が聞いたことさえないような国にまで存在している。率直に言って、これは馬鹿げている」と語った。

イラクでは当初、アブドルマハディ首相との会談も予定されていたが、これは中止になった。

これについてイラク首相府は、「アブドルマハディ首相と米大統領との公式レセプションと会談が行われるはずだったが、さまざまな見解があったことから、会談は電話での会話に置き換えられることになった」と説明している。