シリア撤収は「公約を実行しているだけ」 トランプ大統領
ワシントン(CNN) トランプ米大統領は12月31日、シリアから米軍を撤収させる計画に触れ、大統領選中の公約で「やると言ったことを実行しているだけだ」として、自身の決定を擁護した。
共和党のリンジー・グラハム上院議員は前日、ホワイトハウスで記者団に、トランプ氏が撤収計画を再評価する意向を示したと説明。ただその後、CNNに対し、大統領は命令を撤回したわけではないと語っていた。
トランプ氏は今回ツイッターで、シリアなどからの米軍撤収については、大統領選時に公約として掲げていたと言及。撤収を始める今になって、「偽ニュースのメディアや一部の失敗した将官」が自身の戦略に文句を付けていると主張した。「私はやると言ったことを実行しているだけだ」としている。
別のツイートでは、大統領就任時のシリアについて、過激派組織「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」が跋扈(ばっこ)する混乱した場所だったと指摘。トランプ氏以外の人物がシリアで同じことをやれば、「国家的な英雄になっているだろう」と述べた。
シリア撤収の決定をめぐる批判の多くは、米軍がいなくなることでISISの勢力回復を許してしまう可能性に関するものだ。
グラハム氏はISISに加え、米軍撤収後のシリアにおけるクルド人の運命についても懸念を表明している。