植物状態の女性患者が出産、警察が施設男性職員のDNA採取 米
アリゾナ州フェニックス(CNN) 米アリゾナ州フェニックスにある医療介護施設で、10年以上も植物状態にある20代の女性患者が出産していたことが分かり、フェニックス警察は9日、この施設に勤務する男性職員のDNAを採取するなどして捜査を行っていることを明らかにした。
警察によると、女性は12月29日に男の子を出産した。生まれた子どもは生命が危ぶまれる状態にあり、母子ともに今も入院しているという。
女性は動くことも、意思の疎通もできない状態にあり、警察は何者かがこの女性を性的に暴行した疑いがあるとみて、施設に勤務する男性職員に対し、DNA鑑定のための口腔粘膜採取に協力するよう要請。自発的な提供に応じなかった職員については裁判所の令状を取った。現時点で容疑者はいないとしている。
8日には捜索令状も取得して、証拠の収集に乗り出した。
CNN系列局のKPHO/KTVKは関係者の話として、女性は14年前から植物状態にあると伝えている。溺れかけた事故で、10年以上もこの施設に入院しているという。 同施設は捜査に協力していると説明し、7日には最高経営責任者が辞任した。
州当局も先週、同施設に調査員を派遣。州衛生局は、同施設に対して安全対策の強化を指示したことを明らかにした。