米大学教授、中国人学生に英語話すよう警告 批判受け役職辞任
(CNN) 米デューク大学の教授が中国人学生らに対し、学内では母国語ではなく英語を話すよう強く求める内容の通知を行ったとして物議を醸している。英語を話そうとしない学生の研究機会の制限も示唆したため大学やソーシャルメディア上で大きな批判が巻き起こり、この教授は自身の専攻する修士課程プログラムのトップを退くことになった。
デューク大学医科大学院で生物統計学を教えるメーガン・二ーリー教授は25日、自らが統括するプログラムを受講する1~2年目の学生らに対して電子メールを送付し、学内においては「いついかなる時も英語を使うよう心掛ける」ことを強く求める考えを示した。
二ーリー教授は、大学の教員2人から、中国人学生が学生ラウンジなどで中国語を話している現状について不満を告げられたと説明。教員らは中国人学生らが英語力向上の機会をみすみす逃していることに失望していると述べたほか、自分たちしか理解できない言語で会話するのは学内の他の人たちに対し失礼にあたるとも指摘したという。
さらにインターンシップの面接や研究プロジェクトの参加者募集の際、こうした中国人学生の行動を審査基準に含める可能性も示唆した。二ーリー教授はメールの中で、母国語以外の言語を学ぶ大変さに理解を示しつつ、大学内で中国語を話すことにより「思わぬ不利益を被りかねないという点をどうか念頭においてほしい」と訴えた。
二ーリー教授は昨年2月にも同様の電子メールを学生らに送り、英語の上達という観点から、休憩室などで英語を話さない外国人学生に苦言を呈していた。
同医科大学院のメアリー・クロットマン学長は当該プログラムの学生らに書簡を送り、二ーリー教授の電子メールについて謝罪。学生同士が会話する言語に関して制限は一切なく、教室外で話される言語がキャリアの機会に影響を及ぼすことは決してないと明言した。
デューク大学の外国人学生でつくる団体は声明で、二ーリー教授の電子メール並びにメール内で言及されている大学職員2人の行動を非難した。職員2人の名前は明らかにされていない。