ペロシ下院議長、トランプ氏は弾劾に「値せず」
(CNN) 米野党・民主党のペロシ下院議長は11日に公開された米紙ワシントン・ポストとのインタビューで、トランプ大統領の弾劾(だんがい)訴追には賛成しないと明言した。
ペロシ氏は「報道陣には言っていなかったがずっと考えてきたこと」としたうえで、弾劾は国家を分断すると指摘。「強力で圧倒的、超党派的」な理由がない限り進むべきではない道だと述べ、トランプ氏にその価値はないと断じた。
ただし同時に、トランプ氏は倫理面、知性面などから大統領職に不適格との見方を示した。
ペロシ氏はこれまでも、弾劾には消極的な立場を取ってきた。2017年11月にはCNNの番組で、民主党が多数党に返り咲いたらトランプ氏の追放を目指すかと問われ、「そこへ向かうべきだとは思わない」と答えていた。
一方、下院民主党では最近、一部の議員がトランプ氏弾劾を視野に汚職や司法妨害疑惑の調査を開始。弾劾発議の準備を進める動きも出ている。ペロシ氏の発言に対し、「トランプ氏が弾劾に値しなくても米国は値する」「弾劾はトランプ氏本人のためでなく、憲法のためにすることだ」と反論する声も上がった。