安楽死認める法案、ニュージャージー州でも成立 米
(CNN) 米ニュージャージー州で、回復の見込みのない患者が医師の助けを借りて安楽死する権利を認める法案が成立した。
法案はフィル・マーフィー州知事が署名して成立させた。8月1日から施行される。
同法は、余命半年以下と診断された成人の患者が、安楽死のための医薬品を医師に処方してもらうことを認める内容。
米国ではこれまでに、カリフォルニア、コロラド、オレゴン、バーモント、ワシントン、ハワイ、モンタナの7州とコロンビア特別区で、医師の助けを借りて安楽死する権利が認められている。
安楽死を希望する患者は、精神科医らによって、判断能力があると認められなければならない。処方された薬品は患者が自宅で自ら服用する。
「終末期の疾患をもつ住民が、自ら生命を終わらせる選択ができるようにするのは正しいことだ」「法案に署名することによって我々は、終末期の患者とその家族に、人生において最も困難な時にふさわしい人間性と尊厳、敬意をもたらす」。マーフィー知事はそう指摘した。
法案は州上院を僅差で通過したが、反対票を投じた議員からは、影響について懸念する声も上がっている。
ニュージャージー州議会では2014年以来、同様の法案の審議が行われてきたが、上院で採決が行われたのは今回が初めてだった。
米国では現在、ほかにも19州で医師の手助けによる安楽死を認める法案が審議されている。