ポンペオ米国務長官、イラクを電撃訪問 首相らと会談
(CNN) ポンペオ米国務長官は7日、ドイツ訪問の予定を急きょ変更し、イラクの首都バグダッドを予告なしに訪れた。イランからの脅威が高まっているとの認識に基づき、イラクのアブドルマハディ首相やサリフ大統領らと会談した。
同行した記者団によると、ポンペオ氏はバグダッドに4時間ほど滞在した。会談ではイラクが駐留米国人を保護する責任について、同国側から確証を得たと述べた。
さらにイラク国内の過激派組織「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」残党や、収監中の外国人テロ戦闘員への対応などを協議したという。
米当局者らがこれまでCNNに語ったところによると、米国はイラン軍や親イラン勢力がイラクなどに駐留する米軍部隊への攻撃を計画していることを示す「具体的で信ぴょう性のある」情報を入手しているという。米国防総省はこの情報に基づき、空母打撃群を中東に展開させた。
ポンペオ氏もイラク訪問後の機内で記者団に、「差し迫った」攻撃を阻止するためにあらゆる手を尽くしていると強調した。
ポンペオ氏は訪問に先立ち、旅程変更のきっかけを詳しく説明しなかったが、トランプ大統領には6日夜に伝えたと語り、トランプ氏からイラク側へのメッセージを託されたことを明らかにした。イランの脅威に対し、イラクが米国や湾岸同盟諸国との強い連携を維持するよう確認する内容だったという。
ポンペオ氏は事前に、イラクをイランのエネルギー資源から切り離すための大型プロジェクトについても話し合う構えを示していたが、実際の会談ではこの問題にあまり時間を割かなかったと述べた。