トランプ氏の「国に帰れ」ツイート、民主議員が一斉に反論
ワシントン(CNN) トランプ米大統領が非白人の民主党女性下院議員のグループに向けたとみられるツイートで出身国へ帰るべきだなどと発言した件で、民主党議員から反論の声が上がっている。
オカシオコルテス氏は14日、ツイッターを通し、自分にとって出身地は米国、忠誠を誓っている国も米国だと反論。オマル氏も同様のツイートを返し、「私たちはだからこそ、これまで見たこともないほど最悪で腐りきった、無能な大統領から米国を守るために闘っている」と主張した。
プレスリー氏も「これが人種差別主義の姿だ」「私たちはどこへも行かない。ただワシントンへ戻って、あなたが日々のけ者にし、悪者扱いしている家族たちのために闘うだけだ」と書き込んだ。
移民問題をめぐってオカシオコルテス氏らと対立している民主党のペロシ下院議長も、トランプ氏が掲げる「米国を再び偉大な国に」とは「米国を再び白人の国に」の意味だったことが確かめられたとツイートした。
2020年大統領選に向けた民主党候補指名争いに名乗りを上げているインディアナ州サウスベンドのブティジェッジ市長、サンダース上院議員、ジリブランド上院議員らも一斉に、トランプ氏の「人種差別主義」を非難した。
ブティジェッジ氏は記者団に、マルタ島からの移民だった父親がかつて「国へ帰れ」と言われ、「ここが私の国だ」と答えたエピソードを紹介。米国へ渡ったばかりの移民はこのように米国人としての自覚が特に強いと述べ、「なぜならかれらは米国人になることを選んだ人たちだから」と強調した。
トランプ氏は14日、具体的な名前こそ挙げなかったものの、「進歩派の」民主党女性議員らはもともと「最悪で腐りきった、無能な政府」しかないような国の出身だと主張。自分たちが出身国に戻り、「壊れきった犯罪だらけの」現状を直せばいいと書き込んでいた。
議員グループの4人は全員が非白人だが、オカシオコルテス氏とパレスチナ系のトレイブ氏、アフリカ系のプレスリー氏は米国生まれの米国人。オマール氏はソマリア生まれだが、17歳で米市民権を取得した。