米民主党討論会2日目、バイデン氏に集中砲火 反論も
デトロイト(CNN) 米民主党は7月31日、来年の大統領選に向けた第2回候補者討論会の2日目をミシガン州デトロイトで行った。バイデン前副大統領は積極姿勢に転じたものの、各候補から集中砲火を浴び、過去の実績をめぐり防戦に追われる結果となった。
この日の討論では医療保険制度から移民問題に議論が移ったところで、カストロ元住宅都市開発長官がオバマ前政権時代のバイデン氏の実績を批判。指導者の世代交代の時が来たとの主張に持ち込もうとした。
司会者は、オバマ政権の最初の2年間で移民80万人が強制送還されたと指摘し、バイデン氏が大統領に就任した場合、こうした施策を継続する考えかと尋ねた。バイデン氏は継続するつもりはないと表明。カストロ氏とは多くの会議で同席したが、今回のような立場を表明するのは聞いたことがなかったと指摘した。
これに対し、カストロ氏は「過去の教訓から学んだ者と学ばなかった者がいるようだ」と切り返している。
カストロ氏はさらに、国境を越えて入国した移民に刑事罰を科さない場合でも、民事的な措置は取ると表明。国境には約1050キロにわたるフェンスがあり、数千人の要員や航空機、船、ヘリコプター、監視カメラによる警備体制を敷いていると強調した。
一方、バイデン氏は冒頭の発言で「違法に国境を渡れば強制送還されうる。これは犯罪だ」と述べ、刑事罰免除を求める立場とは一線を画した。
この日の登壇者は民主党候補の多様性を示す顔ぶれとなり、世代間の違いも浮き彫りになった。ハリス上院議員とブッカー上院議員は民主党の多様性を反映した新世代の指導者の必要性を訴えた。