息子の裏口入学に4300万円、中国人の母親を拘束
(CNN) 米カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)に息子を裏口入学させるため、仲介者に40万ドル(約4300万円)を支払ったとされる中国人の母親(48)が16日、スペインで拘束された。
米連邦検察が17日に発表したところによると、母親はカナダ南西部のブリティッシュコロンビア州サレー在住。郵便による詐欺罪やそれを共謀した罪に問われ、米ボストンで起訴された。当局はスペインに身柄の引き渡しを求めている。
米名門大学への大規模な裏口入学事件で逮捕されたのはこれで52人目、学生の親では35人目だ。
調べによると、事件の首謀者とされるリック・シンガー被告は2018年8月、この母親への電話で、40万ドルの支払いと引き換えに息子をサッカー選手枠でUCLAに入学させると説明した。
母親は同年10月までに、息子の成績証明書とテニスをしている写真を送った。シンガー被告の共犯者とされる南カリフォルニア大学女子サッカー部の元アシスタントコーチが別人の写真を使い、息子のサッカー歴をねつ造した。
母親はシンガー被告の指示に従い、偽の慈善団体に10万ドルを送金した。同被告はUCLA男子サッカー部の元コーチに同額の小切手を送った。
息子は11月に合格通知を受け、学費の25%に相当する奨学金も獲得。母親は今年2月、残りの30万ドルを振り込んだとされる。
一連の事件で逮捕された親の中ではこれまでにただ1人、女優のフェリシティ・ハフマン被告が先週、禁錮14日の刑を言い渡されている。