住民が置いたホームレス阻止の岩、市が歩道から撤去 米サンフランシスコ

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サンフランシスコの住民がホームレス対策に歩道に置いた岩。市によって撤去された/Dan Simon/CNN

サンフランシスコの住民がホームレス対策に歩道に置いた岩。市によって撤去された/Dan Simon/CNN

サンフランシスコ(CNN) ホームレスの急増が深刻化しているカリフォルニア州サンフランシスコで、住民団体がホームレスのテントを阻止する目的で歩道上に配置した岩が、市によって撤去された。市公共事業局のモハメド・ヌル局長が9月30日に明らかにした。

住民団体は市の対策が一向に進まないことにしびれを切らし、フェイスブックを通じて集めた約2000ドル(約21万円)の資金で24個の岩を購入、歩道上に配置していた。

ヌル局長は岩を撤去した理由について、この数週間で何度も岩が車道上に押しやられ、非常に危険だったと説明する。岩を歩道上に戻す作業は市が行わなければならず、毎日のように時間を取られる事態になっていたという。

近隣の住民には、ホームレスの保護団体から電話がかかってきたり、嫌がらせの郵便が届いたりしていた。

市はこれを教訓として、今後の対策を検討する方針。「もっと大きな岩になる可能性も、造園の可能性も、別のものになる可能性もあるが、我々は住民と協力して要望に対応する」とヌル局長は説明する。

撤去した岩は公共工事の施設に保管され、撤去費用について住民と協議している。

市の広報は先週の時点で、岩の撤去は計画していないと述べ、岩をこのまま置き続けられるよう、許可する方策を探ると話していた。

ヌル局長は30日、住民のやり方には同意するとしたうえで、今回の措置は一時的な対策だったと指摘。ホームレスはサンフランシスコだけでなく、西海岸全体が直面する課題だとの認識を示した。

歩道の岩に対する住民の反応はまちまちで、岩を固定すべきだったという意見もあれば、「歩道をふさぐ以外にもっといい答えがあるはず」という声も出ていた。

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