「対ウクライナ支援、捜査開始宣言が条件」 米代理大使が議会証言
(CNN) トランプ米大統領がウクライナに対し、政治的ライバルのバイデン前米副大統領らについて捜査するよう圧力をかけたとされる問題をめぐり、テイラー駐ウクライナ米代理大使が22日、トランプ氏の弾劾(だんがい)調査を進める下院で非公開の証言に応じた。
テイラー氏は弾劾調査を主導する下院情報特別、外交、監査・政府改革の3委員会に召喚された。CNNが入手した証言の原稿によると、テイラー氏は米政権高官らから、ウクライナに対する圧力の内容を具体的に聞いていたと述べた。
同氏が高官らの話として語ったところによると、トランプ氏はウクライナのゼレンスキー大統領に対し、数億ドルの軍事支援金を支払う条件として、バイデン氏の息子が役員を務めていたウクライナ企業の汚職疑惑や、同国による2016年米大統領選への介入疑惑を捜査するよう要求していた。
証言によれば、ソンドランド駐欧州連合(EU)米大使はテイラー氏との会話の中で、ウクライナ側が望むことはトランプ氏との首脳会談から軍事支援まで全て、ゼレンスキー氏が捜査開始を公に宣言するかどうかにかかっているとの見方を示した。ソンドランド氏はゼレンスキー氏らに対し、公の場で「はっきり」させなければ「行き詰まり」になると伝えたと話していた。テイラー氏はこれを聞いて、行き詰まりというのは軍事支援の凍結だと解釈したという。