米軍、ミサイル発射実験を実施 INF条約で禁止の射程

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米軍が中距離核戦力全廃条約で禁止されていた射程の通常弾頭型ミサイルの発射実験を行った/Department of Defense

米軍が中距離核戦力全廃条約で禁止されていた射程の通常弾頭型ミサイルの発射実験を行った/Department of Defense

ワシントン(CNN) 米軍は12日、中距離核戦力(INF)全廃条約で禁止されていた射程の通常弾頭型ミサイルの発射実験を行った。トランプ米政権は今年、ロシアの条約違反を理由にINF条約から離脱している。

米国防総省の報道官はCNNに声明を寄せ、太平洋時間の午前8時半ごろ、カリフォルニア州バンデンバーグの空軍基地から地上発射型弾道ミサイルを発射したと明らかにした。

ミサイルは500キロ以上飛行した後、公海上に着水したという。国防総省は実験で得られたデータと教訓を活用して、今後の中距離ミサイル開発に役立てる方針。

この2日前には、ロシアのラブロフ外相が米首都ワシントンを訪れ、トランプ大統領やポンペオ国務長官と会談していた。ラブロフ氏は会談で、米国によるINF条約離脱の決定を批判するとともに、米ロ間に唯一残る核軍縮条約「新戦略兵器削減条約(新START)」の更新を促した。

1987年に締結されたINF条約では、射程500~5500キロの地上配備型の弾道ミサイルや巡航ミサイルなどを禁止していたが、米国と北大西洋条約機構(NATO)は長年にわたりロシアの条約違反を指摘してきた。

米国が地上配備型中距離ミサイルの実験を行うのは、INF条約離脱後で2度目となる。米軍は8月にも、同条約で禁止されていた射程の地上配備型巡航ミサイルの実験を行っていた。

米国とNATOは、ロシアが既に条約違反のミサイル「SSC-8/9M729」を配備済みだと指摘。一方、ロシアは中距離ミサイルの配備を否定し、条約失効の責任は米国にあると主張している。

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